中型自動車第一種免許
 今回はこの中型自動車第一種免許に挑戦してみることにしました。

この資格について

 運転免許の種類の一つで、車両総重量5トン以上11トン未満、最大積載量3トン以上6.5トン未満、乗車定員11人以上29人以下の車両を運転する際に必要となる免許です。平成19年6月に施行された新区分の免許の一つで、中型免許の創設に併せて、施行以前の普通免許取得者の免許は中型免許(8トン限定)と名称が変更となりました。中型免許(8トン限定)から限定なしの中型免許にするには、教習所、免許試験場などで8トン限定解除審査を受ける必要があります。

 私は平成19年度6月以前に普通免許(AT限定)を取得していたので、中型免許(8トンAT限定)所持者と言うことになります。教習所だと8トン限定解除教習5時間、AT限定解除教習4時間計9時間受ければ取れ、しかも路上教習もなく場内教習のみと言うことでお手軽免許?と感じたことから、早速教習所にて中型限定解除コースの申込をすることにしました。

 入校手続日に深視力検査と言うものを初めて受けました。視力検査器の内部を覗くと三本の棒が並んでいて、真中の棒が前後に動いているのですが、手元のボタンを押して真中の棒を止め、端の二本の棒に2センチ以内の誤差でなるべく一列になるよう合わせるというものです。限定無し中型車、大型車、牽引車の免許を取る際には必要となってくる検査です。この検査は物を立体的に見ることが出来るか、距離感を掴めるかの能力を測定するために行われるみたいです。初めての深視力検査に当初ちょっと戸惑いましたが、何とか無事クリアできました。あとは普通の視力検査、翌日OD式検査を受け、教習の予約申込をし、翌週より教習がスタートしました。

教習を受けて

 教習車両には最大積載量5.5トンの平ボディトラックが使われました。昔はこれが大型免許教習車両でしたが、今は中型免許専用の教習車両となっています。これまで普通車しか運転したことがなかった自分に取ってはデカイ!と言うのがまず第一の印象でした。教官から「限定解除するのはマイクロバスとか運転するの?」と聞かれ、「はあ、まあそんなところです。」と適当にお茶を濁しました。教習ではまず教官が一通りの運転見本を見せてくれました。私の場合マニュアル車の運転も初めてと言うことで、まずは外周を走行しながらギア、クラッチの扱い方から始まりました。

 MT車の基本操作では、半クラッチが上手くできずエンストを起こし、ギアーを上手く変速することが出来ず適度なスピードを出せなかったりと散々でした。この基本操作だけで3時限も時間を使ってしまいました。まあそれでも徐々に慣れてきたところで、続いて坂道発進、S字走行、路端停止、方向転換、隘路、縦列駐車などもするようになりました(ちなみに縦列駐車は一応何回か練習しますが、実際の卒業検定では出題されませんでした)。本来は9時限目までで教習内容が全て終わり、見極めで“良”をもらってから終了審査となるのですが、私の場合14時限目でようやく見極め“良”となり終了審査に進めることになりました。実に本来の教習修了時間から5時間もオーバーしたことになりました。

 教習が終わり終了審査の申込をしてから5日後終了審査を受けました。これに落ちると1時限以上の再教習を受けないと、再び終了審査を受けることができないので、何としても一発で通らなければと意気込んでいました。まあ教習修了試験が、“審査”となっていますが、実質“卒業検定”と一緒じゃないかと思いました。終了審査ではちょっと緊張しましたが、一つ一つの課題を落ち着いて丁寧にこなすように努めました。全部の課題をこなして発着点に着いたあと教官から「特に指摘することもなかった。よく頑張った!」と言われました。まあさすがに5時間も延長すればね…(^^;)と思いましたが。まあこれで限定解除審査合格となり、中型限定解除の教習が終わることになりました。

教習を終えて

 限定解除審査合格後すぐ卒業証明書が発行されました。これを持って免許試験場に行けば、技能試験免除で、限定なし中型免許を取得することができます。早速免許試験場へ足を運び免許申請をしてきました。なおこの時免許試験場で深視力検査を受けましたが、試験官から「はい、深視力検査OKです。次回更新時から適性試験で必要になってきますので」と言われただけで終わりました。どうやら限定解除での免許申請の際には深視力検査は試験項目とはなっていないようでした。

 免許申請して2時間ほどしてから限定なしの中型免許が交付されました。限定なし中型免許は裏面に「中型車限定解除」とスタンプが押されていただけで、表面は大特免許を取得したときの免許のままでした。そんな訳で「中型車は中型車(8t)に限る」「中型車(8t)と普通車はAT車に限る」という表記は残っていました。これらの表記は次回更新するときに消滅するとのことでした。




 さて、今回は限定なし中型免許を無事取得することができました。限定なし中型になったということは、今後免許更新毎に深視力検査も受けなければならないということにもなりますが、深視力検査等適性検査で不合格となった場合、中型免許が「中型車(8トン限定)」とならず、新制度の「普通免許」まで降格するそうなので注意が必要だなと思いました(まあよほどのことがない限り適性検査で落ちることはないとは思いますが)。まあそんな訳で限定なし中型免許を取ったものの妙なプレッシャーも出てきたわけですが、引き続き大型免許も取得に向けて頑張っていきたいと思います!
資格の部屋に戻る